2015/1/9 【fuse along with clepsydra and zephyr】@野毛「DOLPHY」1日目

fuzephyr 弾く者同士

田口悌治(ag)天野丘(eg)from zephyr 田中信正(p)坂井紅介(b)つの犬(ds)from fuse

2014_8_29井上さんのいないfuseとzephyrでfuzephyr。そよ風を吹かせたり、疾風のように駆け抜ける井上さんがいないとなると、後は広い意味で弾(はじ)く楽器のみが残って、横の動き、何かこうグッとひとまとまりに感じられたあの流れはどうなってしまうのか。

 ということは、途中からどうでもよくなってしまって、聴いていて感じるリズムが細かくなった分、いつもよりタテ乗りの度合いが増し、一つ一つが次の瞬間への予感を伴いながら、井上さんのメロディーが躍動する。fuseのトリオはいつもより丁寧に音楽の背景となってzephyrの二人を包み、天野さんのギターが空間を漂い、駆け巡り、田口さんのギターは冷静に音楽を形作ってゆく。考えてみればそれは皆井上さんの特徴だともいえて、全体としてみれば井上さんの存在感も確かに感じる演奏だったと思う。

 今回のライブに向けて井上さんの提出した課題(レとソとラの音を使って、演奏する)に、天野さん、田口さんが曲をつくり、弾く者同士で素晴らしい演奏になったけれど、これにどういう風を吹かすのか、復帰後の楽しみが一つ増えました。

 

 

2015年1月11日 西村仁志